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「弊社BMEが被災地へ」毎日新聞に掲載されました
毎日新聞2024年1月5日掲載記事より
熊本地震受け開発したバイオ燃料充電機、被災地に 能登半島地震
2016年の熊本地震を機に、熊本市の企業が開発した廃油を再生した高純度バイオディーゼル燃料(BDF)で稼働する移動式の充電機が、能登半島地震で被災した石川県に向けて発送された。8年前、同じく最大震度7の揺れを経験した熊本発の技術で、被災者の生活支援に役立ててもらう。
バイオ燃料などの製造・販売を手掛ける「未来樹」が開発。熊本地震前から家庭から出る廃油などで高純度BDFを作り出す技術はあったが、発生直後に電源が喪失するなどしたため、「発電環境が乏しく、悔しい思いをした」(同社)という苦い体験から、23年秋の製品化につなげた。
被災地へ送る移動式充電機の出発式で、開発の経緯などを説明する「高純度バイオディーゼル燃料事業者連合会」の関係者(左端)ら=熊本市中央区の熊本県庁で2024年1月4日午後4時0分、山口桂子撮影
充電機は幅1・7メートル、長さ5・4メートル、高さ2・3メートル、重さ6トン。天ぷら油など家庭や企業から出る廃油を燃料に発電と充電の機能を併せ持つ。同社によると、電気自動車1台を充電しながら、同時にスマートフォン30台の充電ができるという。
全国約80の企業・団体が加盟する「高純度バイオディーゼル燃料事業者連合会」(大阪府)を通じ、廃油を使って精製した高純度BDFを調達。二酸化炭素排出量を大幅に削減しながら、移動式で急速に発電・充電ができる非常用電源として活用してもらう。
被災地へ送る高純度BDFを使った移動式充電機を前に、記念写真に納まる蒲島郁夫知事(左から3人目)や高純度バイオディーゼル燃料事業者連合会の関係者ら=熊本市中央区の熊本県庁で2024年1月4日午後4時5分、山口桂子撮影
4日に熊本県庁で出発式があり、蒲島郁夫知事は熊本地震で多くの支援を受けたとして「全国へのお礼と、石川県に元気を取り戻してもらいたい」と激励。未来樹の新永隆一会長は「熊本地震被災後に困った経験から生まれた全国初の充電機で、石川県の被災者を支援していきたい」と話した。【山口桂子】